AI の LaTeX 修正でエラーが増える?安全に編集・復元する5つの手順

ブログEasyLaTeX公開日

1. 修正前にコンパイルし、戻せる版を残す

依頼前に文書全体をコンパイルし、既存のエラーを解消します。新旧のエラーが混ざると、原因を切り分けにくくなります。コンパイルと問題の調べ方も参照してください。

コピーや復元できる保存済みの版を残します。会話履歴だけでは、以前に成功したソースそのものを確実に復元できません。

2. 修正範囲を明示する

全文を渡して「ついでに整えて」と頼むと、範囲が曖昧になります。\begin{...} から \end{...} まで対象環境を渡し、その置換ブロックだけを求めます。角括弧を実情に合わせて変更します。

作業:[1つの変更だけ]。
範囲:[ファイルのパス] の \begin{...} から \end{...} まで。
1. この環境だけを変更する。
2. プリアンブル・全体設定・キャプション・ラベル・引用キー・既存データを保持する。
3. 置換ブロックと変更一覧だけを返す。
4. 不足情報は質問し、数値を作らない。

特に2番目の制約が重要です。プリアンブルやキャプションの「改善」は、エラーを出さずに全文の見た目を変えることがあります。

3. よくある4つのリスク

行動影響追加する制約
プリアンブルや全体書式も変更する全文の見た目が静かに変わる\usepackage と全体設定を変更しない
1回で複数箇所を直す原因の変更が分からない1回に1つの修正だけ行う
文書全体を返す貼り替え時に未変更箇所を失いやすい対象環境だけを返す
エラーを見ずに推測する元の問題と無関係な変更を加える元のエラー・行番号・周辺情報を渡す

表示のずれはコンパイルできてしまうため、発見が遅れると修復の負担が大きくなります。

4. 差分とコンパイル結果を確認する

変更一覧が依頼に一致するか確認してからソースに戻します。次の例示用の表で手順を試せます。

\documentclass[11pt]{article}
\usepackage{booktabs}
\begin{document}
\begin{table}[htbp]
\centering
\caption{Illustrative results}\label{tab:results}
\begin{tabular}{lcc}
\toprule
Model & Accuracy & F1 \\
\midrule
Baseline & 0.812 & 0.794 \\
Ours & 0.867 & 0.851 \\
\bottomrule
\end{tabular}
\end{table}
\end{document}

Model の後に Params (M) を追加するなら、列指定と各行を3列から4列に揃えます。

\begin{table}[htbp]
\centering
\caption{Illustrative results}\label{tab:results}
\begin{tabular}{lccc}
\toprule
Model & Params (M) & Accuracy & F1 \\
\midrule
Baseline & -- & 0.812 & 0.794 \\
Ours & -- & 0.867 & 0.851 \\
\bottomrule
\end{tabular}
\end{table}

未確認のパラメーター数は -- のままにし、実測値を作らせないでください。列数と & の不一致は Extra alignment tab has been changed to \cr. の原因です。

5. エラーが増えたら元に戻す

最後にコンパイルできた版に戻し、より小さな修正を依頼します。全文の再生成では、正しく修正済みの部分まで失うことがあります。

新規生成には別の注意点もあります。AI 生成コードのコンパイルエラー対策を参照してください。

まとめ

  • 1つの環境に範囲を限定し、置換部分だけを受け取る。
  • 1回に1つだけ修正し、成功を確認して次へ進む。
  • 全文の再生成より、戻せる版を残す。

EasyLaTeX エディターで対象を選んで依頼し、変更とコンパイル結果を同じ画面で確認できます。