PDF メタデータと公開
hyperref で PDF のタイトル・著者・件名・キーワードを設定し、目次・参照・URL をクリックできるようにします。公開前には、コンパイル成功だけでなく読者の視点で最終 PDF を確認します。
EasyLaTeX のコンパイラー設定:LuaLaTeX + ltjsarticle。hyperref を読み込みます。学位論文・学会・長期保存では、PDF/A、フォント埋め込み、ファイル名などの指定があるため、提出要件と検証ツールに従います。
hyperref を読み込む
hyperref は目次・相互参照・URL にリンクを作ります。通常は多くのパッケージの後で読み込みます。
\usepackage[colorlinks=true,linkcolor=blue,urlcolor=blue,citecolor=blue]{hyperref}
colorlinks=true は文字に色を付けます。白黒印刷には、色と枠を隠す hidelinks が使えます。リンク管理パッケージを複数使う場合はテンプレートとの互換性を確認します。
PDF メタデータを設定する
\hypersetup で文書のプロパティを設定します。
\hypersetup{
pdftitle={実験レポート},
pdfauthor={山田 太郎},
pdfsubject={材料試験},
pdfkeywords={LaTeX, 実験レポート, 材料試験}
}
PDF ビューアーのプロパティや検索結果で使われます。タイトル・著者・キーワードは表紙、署名、内容と一致させます。
しおりとリンクを制御する
見出しから PDF のしおりが生成されます。指定の深さまで展開するには次を使います。
\hypersetup{bookmarksopen=true,bookmarksopenlevel=1}
目次には \tableofcontents、外部リンクには \url{...} や \href{URL}{表示文字列} を使います。「ここをクリック」だけでなく、リンク先が分かる表現にします。
見出しの特殊な内容を扱う
見出しは目次やしおりにも書き込まれます。複雑な数式・脚注・書式指定は警告の原因になるため、目次用の短い表記を指定できます。
\section[モデルの比較]{モデル $A/B$ の比較と考察}
必要に応じて \texorpdfstring{本文用の組版}{しおり用の文字列} を使い、それぞれに適した表記を与えます。
公開前の確認
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文書全体を再構築し、未定義参照・はみ出し・フォントの警告を確認する。
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PDF ビューアーで目次・しおり・内部参照・外部 URL を確認する。
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プロパティのタイトル・著者・件名・キーワードを確認する。
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実際の提出方法で用紙・ページ番号・柱・画像の鮮明さ・白黒印刷を確認する。
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必要に応じてファイル名・ライセンス・アクセシビリティ・PDF/A・フォント埋め込みを検証する。
補助ファイルを消すだけ、警告を無視するだけでは修正になりません。原因を特定し、全体を再コンパイルします。
よくある問題
しおりが文字化けする、または欠ける
LuaLaTeX を使い、ソースを UTF-8 で保存します。見出し中の複雑な内容は短縮形や \texorpdfstring で処理します。
リンクの色付き枠が気になる
文字に色を付けるなら colorlinks=true、控えめにするなら hidelinks を使います。要件がなければ枠と文字の色を同時に指定しません。
プロパティが古いまま
主ファイルのプリアンブルに \hypersetup があり、保存されているか確認します。プラットフォームで処理が成功してから最新プレビューや再ダウンロードした PDF を確認します。失敗時の古い PDF は今回の設定を反映しません。
完全な例
\documentclass[a4paper,12pt]{ltjsarticle}
\usepackage[
colorlinks=true,
linkcolor=blue,
urlcolor=blue
]{hyperref}
\hypersetup{
pdftitle={実験レポート},
pdfauthor={山田 太郎},
pdfsubject={材料試験},
pdfkeywords={LaTeX, 実験レポート}
}
\begin{document}
\tableofcontents
\section{方法}\label{sec:method}
方法の説明: \autoref{sec:method}。
プロジェクトのサイト:\href{https://www.latex-project.org/}{LaTeX Project}。
\end{document}